2020年06月27日

創作童話『宇宙探検隊おまる号』

「3、2、1、はっしゃ!」

宇宙をめざして、探検隊おまる号は飛び立ちました。隊長は、あつしくんです。みんなからは、あっくんと呼ばれています。

あっくんをのせたおまる号は、どんどん空へのぼっていきます。あっくんのおうちが小さく小さくなっていきます。町も小さくなり、ついには、地球も小さくなってきました。あっくんは、キラキラかがやくお星さまの中を飛んでいます。

お星さまはキャンディーみたいで、なんだかとってもおいしそう。あっくんは、ひとつとってなめてみました。それがとてもあまいので、パクッとお口の中に入れて、ゆっくりなめようとしたら、すぐにとけてなくなってしまいました。

あっくんは、またお星さまをとって、お口の中へ。やっぱり、すぐにとけてしまいました。でも、お星さまはあまくておいしいので、ふくろにいっぱいつめて、持っていくことにしました。

あっくんは、宇宙を探検するためにやってきました。どんなお星さまがあるのかな? 宇宙人にあえるのかな? ワクワクドキドキ。

しばらく飛んでいると、大きなふわふわしたお星さまがありました。「あのお星さまにちゃくりくだ」。あっくんは、おまる号からおりて、星を探検してみることにしました。

この星のじめんは、まるでトランポリンみたいに飛べるのです。ピョ〜ンと飛んでみると、遠くのほうまで見えます。

ピョンピョン飛んでいると、何かがやってくるのが見えました。だんだん大きくなってきます。なんだか、クマに似ています。

「ぼくはあっくんです。君はだれ?」
「ぼくはクマ星人です。ようこそ、クマ星へ」

「ここには、たくさんクマさんがいるの?」
「クマじゃありません。クマ星人です。なかまはたくさんいます。でも、いまはぼくひとりです」

「ほかのクマさんは、どこにいるの?」
「クマじゃありません。なかまは、まだ寝ています」

「君はどうしておきているの?」
「ぼくは、宇宙探検に行こうと思って、早おきしたんです」

「じゃあ、ぼくとおんなじだ。いっしょに行こうよ。おまる号のうしろにのればいいよ。おいしいお星さまもいっぱいあるから」
「えっ、お星さまを食べるんですか?」
「あまくておいしいよ。ひとつあげるから、さあ、のってよ」

「しゅっぱつ!」。あっくんとクマ星人をのせたおまる号は、クマ星を飛び立ちました。

前のほうから、お星さまのようにしろく光っている、とてもきれいなハクチョウが飛んできました。あまりにきれいなので、あっくんたちは、ボーッと見ていました。

しばらくすると、こんどはウシがのっしのっしとやってきました。すごく大きくて、ふみつぶされそうなくらいです。

ウシをよけたら、こんどはあっくんたちをめがけて走ってくるライオンがいました。大きな口をあけて、食べられそうです。あっくんたちは、大いそぎでにげました。

その他にも、うさぎやあひる、ねずみにも出会いました。宇宙には、いろんないきものがいることをあっくんは知りました。

おまる号はどんどん進んでいきます。とちゅうでおなかがすいたので、クマ星人とお星さまを食べることにしました。

どこかの大きな星におりようと思って見わたすと、四角くて平らな星が見えました。そこにちゃくりくすることにしました。

あっくんとクマ星人がパクパクとお星さまを食べているとき、それをねらっているねこのようないきものがいました。

そのねこのようないきものは、あっくんがよそみしているあいだに、お星さまの入ったふくろをサッと取ってにげてしまいました。

「あっ、まて! ぼくらのお星さまをかえせ!」

あっくんたちは、いそいでおまる号にのって、ねこのようないきものを追いかけました。ぐんぐん追いついて、よ〜く見ると、そのねこのようないきものは、あっくんのおうちでかっているタロウでした。

「なんだ、タロウも宇宙探検にきてたのか」

やっと追いついて、つかまえようとすると、タロウは大あばれです。あっくんもクマ星人も、ひっかかれてしまいました。お星さまをかえしてほしいのに、なかなかつかまえることができません。

あっくんたちがこまっていると、目の前にあらわれた大きな宇宙人が、タロウをつかまえてくれました。

「あっ、ママ星人だ。にげろ!」

あっくんは、クマ星人をだいて、そとに飛び出していきました。

posted by 遊酔 at 08:25| Comment(0) | 創作童話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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